2023/08/06
昨年8月末に行われたフォトブックの展示会「Photoback Award展」で
「旅にしても食べものの写真にしても、フォトブックをつくる前提で撮っていなかったから、
レイアウトするときに苦労したんです」という方がいらっしゃいました。
確かに、意識していないと記録写真ばかりになってしまい、フォトブックをつくっても、
できあがりにイマイチ納得がいかなかったということがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、フォトブックづくりにも役立つPhotoback的「ストーリー性のある写真の撮り方」をご紹介します!
SNSやブログ、またPhotobackサイトの「みんなの作品:STAGE」に掲載している作品をみていると、
グッと惹きこまれる写真ってありますよね。
これらの写真が、普通の記録写真と何が違うんだろうと考えたことはありますか?
もちろん、「ストーリー性のある写真」といっても人それぞれで異なる見解があると思いますが、
フォト子が思う記録写真とストーリー性のある写真の違いは
・記録写真:事実を客観的に写している、被写体の大きさや形などを伝える写真
・ストーリー性のある写真:その時の状況や気持ち、時間の流れが伝わる写真
なのではないかなと思っています。
では実際に、以下の2枚の写真を比べてみましょう。同じシーンでの写真ですが、
1枚目がいわゆる記録写真、2枚目がストーリー性のある写真です。
1枚目の記録写真は、これはこれで海鮮丼がとてもおいしそうに写っていますが、
海鮮丼をメインに撮ることに集中しています。
2枚目の写真は、海鮮丼が入りつつも背景には向かいですでに食べはじめている友だちが写り込んでいます。
▲記録写真
▲ストーリー性のある写真
2枚目の写真は「誰と何を食べたのか?」という情景を切り取っているんです。
このような写真が残っていれば、写真選びの際にも
「この時はああだったな、こうだったな」と思いだしながら選べますよね。
2枚の違いは、スマホや一眼レフのアングルと距離感を少し変えるだけ!
斜め45度で撮るのがスタンダードな構図かもしれませんが、上からではなくもう少しアングルを下げ、
カメラを少し引くだけで背景がうまく写り込みます。斜め45度⇒30度くらいのイメージです。
簡単なのでぜひ試してみてくださいね!
ストーリー性を感じる写真を撮るときに大切にしたいことの2つ目は、被写体を選ぶこと。
青空や花などあまり動きがない物よりも、動物や人などの動きがある方が”その次”を想像させてくれます。
たとえそれが何気ない街の一角であったとしても、何か行動している人は
その行動に何か意味があって動いているわけなので、おのずとそこにストーリーが生まれますよね。
海外で撮影した一枚。被写体の背中を捉えることで、被写体目線で同じものを見ているような気持ちになります。
また、日本ではなかなか見ることができない、野菜を天秤棒で担いで運んでいる姿には
「これからどれくらいの距離を運ぶんだろう」「どれくらい重たいのかな…」などと想像を巡らせることもできます。
続いては、夕日を見ながら談笑ている家族。人物をメインに捉えず、背景の中に溶け込んでいます。
手前にボケている草木が入ると、季節感なども表現できますね。
写っている人がどんな生活をしているのか、どんな話をしているのかを想像しながら日常を切り取ると、
後々写真を振り返った時に思い出が蘇ります。
最後は、赤ちゃんが親御さんの指をギュッと握っている写真。
赤ちゃんの顔が写っていなくても、「手を握ったまますやすや気持ちよく眠っているんだろうな」と
赤ちゃんの表情が想像できます。このように、ある一部分を切り取るだけでもその場の空気感を感じる
ストーリーのある写真が撮れます。
今回は、「ストーリー性のある写真の撮り方」をご紹介しました。
撮影のテクニックというよりは、いかに想像力や妄想をはたらかせて撮れるかが大切なのかもしれません。
意識することによって表現の幅もグッと広がると思います。 ぜひ「ストーリー性のある写真」を撮って、
フォトブックづくりに活用してみてくださいね。^^
カテゴリ :
フォトブック作成裏ワザ
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